どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。

前回から、これから商売や事業をを始める方の為に「商売の練習」としてのネットオークション利用についてお話していますが、今回がその最終回となります。

直接商品に関わりがある「第一キーワード」だけでなく、一見何も関係が無さそうな「第二キーワード」を盛り込む理由を考える、という所までが前回のお話でした。

おさらいをすると、私が今回例として出した商品はレッド・ツェッペリンというバンドのベスト盤です。

その「第一キーワード」は、

・レッド・ツェッペリン(バンド名)

・リマスターズ(アルバムタイトル)

・ベスト盤CD

・ハードロック

・ジミー・ペイジ(ギタリスト)

・ロバート・プラント(ボーカリスト)

・ジョン・ポール・ジョーンズ(ベーシスト)

・ジョン・ボーナム(ドラマー)

対して「第二キーワード」は

・ローリング・ストーンズ

・ジェフ・ベック

・エリック・クラプトン

・ヤードバーズ

・ビートルズ

・エアロスミス

・ハート

・シェリル・クロウ

・北京オリンピック

でした。

では、続けましょう。

一見すると、何の関係も無さそうな「第一」と「第二」キーワード、ここまま本当にキーワードを羅列したんじゃ詐欺まがいになってしまいます。

実はこの第二キーワード、タイトルとしてだけでなく本文での説明で使用します。

そうする事で、第二段階・差別化に入るのです。

通常、検索を終えリストアップされた商品の選考に入るお客様は、そこでやっとタイトルや本文、その他情報を読み出します。

一度でもオークションで何かを買おうとした方は判ると思いますが、ここで比較検討されるのは、商品説明の中でも「スペック」に当る部分です。

CDの例ですと、

・収録曲数と曲名

・盤の状態

・入札締め切り

・現在の価格

・出品者の評価

・発送方法

・入金方法

などがそれに該当します。

多くの出品者もそれを判ってか、そういった「スペック」を書き連ねます。

しかしこうなると、あなたの商品が選ばれるかどうかは単純に上記の条件次第になります。

多くのオークション参加者は、欲しいモノを安く手に入れる為に参加しています。

中古とはいえ既製品なのですから、基本的に商品は大きな違いがありません。

同じスペックのモノを同じような表記で説明されていたら、商品金額と送料が1円でも安くて盤の痛みが少ない商品に流れてしまいます。

これは、実店舗でも同じですよね。

洗剤を買わなきゃと思っていた日の新聞にスーパーのチラシが三枚折り込まれていたら、見比べて少しでも安い所で買おうとします。

この競争に勝つ事を単純に考えると「価格競争」をせざるを得なくなります。

しかし、過剰な価格競争で得られるのは、わずかな利益と、ものゴッツい疲労感(笑)

それが嫌なら、私達商売人は他の方法でお客様を呼ばなくてはなりません。

同業他社とは違う、価格以外のところに価値を感じてもらうしか無いわけです。

実は今回のオークション実験で試して頂きたいのは、あなたの「商品への思い入れ」です。

落札候補者に「物語」を聞かせる事で差別化が可能だという事を実感して頂きたいんです。

先程の「第二キーワード」、ビートルズを筆頭にビッグネーム満載ですが(笑)実は全くのデタラメではありません。

出品する商品には直接関係はないのですが、例えば

・「ローリング・ストーンズ」
⇒ギタリストのジミー・ペイジは過去に、ローリング・ストーンズのアルバム「ダーティーワーク」にゲスト参加している

・「ジェフ・ベック、エリック・クラプトン」
⇒この二人はジミー・ペイジと共に「三大ギタリスト」と言われておりロック黎明期を牽引した重要な役割を担った

・「ヤードバーズ」
⇒ギタリストが過去に在籍したバンド名、上記のジェフ・ベックも実はこのバンドに在籍していた

・「ビートルズ」⇒レッド・ツェッペリンのオリジナルアルバムは、当時絶頂期だったビートルズのアルバムを一位から引きずり降ろした功績を持つ

このような「ストーリー」があります。

この「ストーリー」を商品説明に織り交ぜ、想い入れタップリに「アツく」語る事、いかにこのバンドや収録曲が素晴らしいかを語る事を行って下さい、ウィキペディア丸写しみたいなのはダメです。

これは、一見すると関係ないと感じる「第二キーワード」を「必要なモノ」に感じさせるだけでは無く、あなたの売り手としての立ち位置を差別化する上で非常に重要なアクションになります。

「コイツ詳しいなぁ、きっと大好きなんやろなぁ」こう思われて欲しいんです。

商品への、しかも既製品への思い入れを語る売り手って、実は比率としては非常に少ない。

実店舗でも少ないんです、オークションではなおさらです。

これをあえて書く事で、あなたはその商品を扱う上での信頼を得られます。

あなたはその商品に関しての「オーソリティー」という位置付けになるんです。

何故この「良いCD」を今回手放すのかという裏話などもいいと思います、商品の事をいっぱい語るのであれば、あなたの事も語ってみましょう。

また、単に検索対策としてだけ「第二キーワード」のビッグネームを入れていると、例えばビートルズファンが実際にあなたの商品説明ページに訪れた時、がっかりして帰っていくでしょう。

当然ですよね、本来ビートルズ関連のモノを探していたんですから。

「何やコレ、ビートルズなんて関係無いがな。詐欺かよっ!?」と思われても当然です。

しかし、本文で関連付けをする事で興味を持つ人が現れます。

説明されなきゃレッド・ツェッペリンなんて聴く事も無かったのに、「俺のビートルズをチャートから落としたバンドやてっ!?」と知ると興味が出てくる人がいます。

自分の興味の範囲内だと気付かされるわけです。

ひょっとしたらあなたのお客様になる可能性があるかもと判断出来る「遠い親戚」みたいな人を想定し(笑)その人達が反応する情報を発信する。

なんせ「遠い親戚」なんで数はしれてますが(笑)レッド・ツェッペリンCDという商品そのものの情報だけを掲出していれば出会う事は無かったお客様です。

そのお客様は間違いなく「あなたのチカラ」で集めた人達です。

さてこのように、商品にまつわるドラマをあなたの切り口でアツく語ったり、時にはあなた自身の事を語る事で何が変わるのか。

同じ商品を違う売り方をして比較して頂いた時に、見て頂きたいのは「ウォッチリスト」という人数です。

ウォッチリストというのは、あなたの商品ページを見た人の中で、この商品の動向が気になった人が登録するリストの事です、入札候補として考えているって事です。

ただ商品関連の情報を羅列した商品とは、この数が大きく違うと思います。

価格ではなく、あなたが自分の商品について語った事で、あなたの商品に興味を持った人がそれだけ増えたという事です。

同じ商品を並べても、それを通じてあなたが何をどう語り掛けるかで、それを買いたいと考える人間には違いが生まれる。誰から何を買いたいかはお客様の判断ですが、その判断基準は売り手であるあなたから提示出来るという事が実感できるはずです。

同じ商品が二つあれば、こうした比較実験がオークションで簡単に出来ます。

オークション動向には様々な要因がありますから、一度の結果が全てだと判断するのは危険ですが(笑)何度か試すと一定の傾向は判断できます。

商売の練習として、あなた自身が考えた様々な仮説検証をここで試してみましょう。そこから得られた確証や自信を元に、本チャンに臨んで頂ければと思います。

尚、念の為ですが補足を二点。

一つ目、ここに私が書いた事は、あくまでも検証の為のもので、オークションで高く落札される為のセオリーではありません。その為のスキルやルールは別に存在しますので、今回の実験でオークションの楽しさに目覚めた方は、頑張って体得して下さい(笑)

二つ目、オークションが実店舗やネットショップと決定的に違うのは、オークションには最初から落札する気満々の人が自分から集まってくるという事、要するに商売で一番大変な集客がほとんど必要ないという事です。そういう人達を対象にした検証しか出来ませんのでご注意下さい。