接客業は、見た目が10割

どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。

 

「人は見た目が9割」って本が売れましたね。

私はそれを読んでいませんので(笑)本の中身についてお話することは何一つありませんが、商売人の見た目は10割です。これは間違いありません。

店舗などでお客様と接する方々はもちろん、応接室で取引先と打ち合わせする部長さんなども含め、自分にとっての「お客様」と接触する機会がある商売人はすべて「接客業」だと言えますので、広い意味では「商売人 イコール 接客業」と言っても差し支えないでしょう。

 

 メラビアンの法則は信じるな!

ここで言う「接客業の見た目」というのは、ヘアスタイルや肌のケアなどのグルーミング、身体にジャストフィットでTPOを意識したファッションなどの、いわゆる「身だしなみ」に限定した話ではありません。

お客様の目に映る、あなたの顔や声の表情、立ち居振る舞い、会話の中身や言葉の間合い、それらを総合してかもし出す雰囲気。

視覚だけではなく、人間の五感や、何ならそこから得られる第六感までを通じて、お客様に伝わるものすべてを指します。

 

「見た目」なんやから視覚情報だけでしょうよ!?

 

な~んてご意見もあるかもしれませんが、決してそうではありません。

あなたの周りを見回してみてください、小奇麗でも感じの悪い人はいっぱいいますよね(笑)

外見はもちろん大事な要素ではあるんですが、実際にお客様と接する時に、お客様は相手の印象を視覚だの聴覚だのと、分けて考えてもくれなきゃ分析もしてはくれません。

お客様が五感を通じて得るあなたの情報すべて、これが総合的な「見た目の印象」になるわけです。

 

例えば、誰かが発する言葉。

これは聴覚に訴える情報ですが、それをどんな表情で、どこを見ながら言っているのかで印象って変わってきますよね。

どんな身だしなみの人が、どんな話の流れで、どこを見ながら、どんなトーンで、どんな内容の話を、どんな間合いで、どんな強さで、どんな表情で発しているのかを全部含めて「印象」は成り立つ、という事です。

メラビアンの法則なんてのがビジネス界に流用されてるせいで、視覚情報が5割強を占めるとなどと言われてますが、個人的にはビジネスへの応用は現実的ではないと感じています。

だって意味ないですもん(笑)誰かからある言葉を、直接聞くのと、電話で聞くのと、メールで聞くの、それぞれ五感情報の中身もパーセンテージも違いますもの。

五感情報やバーバル・ノンバーバルなんてのを分けて考える事自体が間違ってるんです。どんな状況であれ、お客様は常にそれらを総合して同時に受け取ってるわけですから。

「身だしなみや姿勢を整えたぞ、ヨシこれで5割オッケー!」って、何だそれって話です(笑)

見た目と声と言う内容をちゃんとしたら100人中100人に好印象を与える事が出来るんですかって、ンナわけないですよね。

お客様とのコミュニケーションは、そんな限定的な切り口では成立しないんです。

 

 従業員の身だしなみや立ち居振る舞いを司るのは、理念とミッション

さて、そこそこメラビアン信者に毒づいたところで(笑)本題に入りますが、このようにお客様が、私達商売人から受け取る情報は常に総合的だという事がまず一点。

見えるモノ、見えないモノ。言葉になるモノ、ならないモノ。相手がそのまま受け取るモノ、裏側まで考えようとするモノ。すべて混ざり合って成立しています。

そしてそれは、受け取るお客様側が誰なのによって変化する。と同時に、情報を送る売り手が誰なのかによっても違いがあるというのが二点目です。

 

お客様はそれぞれ独立した個体ですので、こちらが同じ対応をしても受け取り方に違いが出ますよね、これ当たり前です。

同じように、売り手である私達も担当する従業員によって個体差もあれば仕事の習熟度も違います、何なら同じ売り手でも体調や個人的な悩みで、昨日と今日の仕事に違いだって起こります。

困りますよね(笑)

まぁお客様に個体差があるのは仕方がないとして、売り手に「商売に影響する、個性以外の個体差」が出るのは困るわけです。

それこそ研修で身だしなみや言葉遣いを徹底する事で、分かりやすく目に見えたり耳に入る情報は矯正出来ても、結局それってお客様が受け取る印象の何割かでしかありません。

疲れて見えないように睡眠時間を確保しなきゃと分かっていたって、若いアルバイトさんがオールの飲み会を断ってまで明日に備えるなんて実際には望めませんし(笑)体調がすぐれないけど仕事を休めないから無理して働く、なんて状況は誰にだってあるわけです。

こういう状況を「自己管理がなってない!」なんて言うのは簡単ですが、それこそ机上の空論でしかありません。

「クレームはゼロが当たり前!」って絵空事くらいリアリティの無い話で(笑)実際には誰にだって起こり得る話なんです。そこは最初から「ありき」で考えないと現実に即した解決策が得られません。

 

お客様が私達商売人から受け取る情報は常に五感総動員だという一点目、その情報はお客様側だけではなく売り手の体調や個体差で違いがあるという二点目、これらすべてを踏まえた上で、もっともブレ具合が少なくなる、安定した一定レベル以上の接客クオリティを維持する為には、売り手のブレを最小にする為の「軸」になるものが必要となります。

売り手自身のブレを最小にし、買い手の個体差にフレキシブルな対応をする為の「軸」

一言で言えば、それは「お客様をどれだけ近い存在として捉えているか」という事です。

あなたが掲げたビジョンや理念、お客様との関係性をどれだけ従業員に落とし込めたかで、彼らの「イザという時」の軌道修正能力は、まったく違ってきます。

お客様ありきで物事を考える事が出来るからこそ、お客様の個体差にも自分自身の体調の変化にも、最大限に適応出来るようになるんです。

お客様や自分の変化に合わせて、見せ方や声の表情を調整し、立ち居振る舞いを調整し、会話の中身や言葉の間合いを調整する為には、目の前のお客様をリアルに感じ「私が発する『情報』を受け取るお客様は、どういう心情になるのか」というセンサーがオンになっている必要があります。

身だしなみ、発声、所作、礼儀、接客にそれぞれ必要なものはありますが、それらを総括してお客様の五感に訴える情報をコントロールするのは、お客様とどうありたいのかという、私達商売人が掲げる理念やビジョンになるんですね。

 

 経営者が掲げる経営理念やミッションという「軸」

経営者であるあなたは、従業員のスキルアップと同じウェイトで、マインドアップの為の教育時間を確保しましょう。

腰を怪我をして奇麗な待機姿勢を保てなくなったら接客業は出来ませんか?

風邪で声が枯れたら接客業は出来ませんか?

整えた爪が欠けたら接客業は出来ませんか?

そんな事はありませんよね、それを何かで補おうとする「軸」があれば、たとえ結果的に上手くいかなくてもお客様は怒ったりしませんよ。