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どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。

「そうや、これ売って商売しよ!」な~んて閃きがあったかどうかは分かりませんが、誰かが何かを売る為に「商売人になろう」とする瞬間が訪れます。

最初に売りたいモノや自分の強みありきでスタートする場合もあるでしょうし、「海賊王に俺はなる!!」とか言ってる身体の柔らかい誰かみたいに、はじめに「商売をしたい」という決意や願望から始まる場合もあると思います。

とにかく動機がどうあれ、商売をすると決めた日から準備が始まるわけです。

屋号を決め、売る場所を決め、内外装を決め、商品を決め、仕入れ方法を決め、価格を決め、スタッフが必要なら人数を決め、販売開始日を決め、宣伝方法を決め、それらの決定に伴う契約や備品の購入など雑多な作業に追われ、ヒーヒー言いながら販売開始の時を迎えます。

「ワクワクにしてバッタバタ」

準備時期というのは正にこういう表現がピッタリくる感じで、販売開始という「Xデー」に向け、何とも慌しく忙しい日々を送る事になります。

そして晴れて販売開始、商売人としての一歩を踏み出す事になるのですが、売り始めたら売り始めたで、今度は「お客様が来ない」だの「従業員が足りない」だの「クレームが多い」だの様々な問題が発生します。

目の前で起こる状況を解決する為に、対応を迫られ続ける事になるわけです。

さて、私達商売人は日々変化していく状況・環境に、対応・適応していく事を求められますが、どの選択肢を選ぶのか、そしてその根拠をどこに求めているのかで状況は大きく違ってきます。

売りたい ⇒ 売ると決める ⇒ 準備バッタバタ ⇒ 売る

売り始める事を「ゴール」に設定して商売の準備をした人にとって、開業後に起こる現象は全てゴール後に起こった「アクシデント」です、対応策や方針をあらかじめ用意していませんので、「リアクション」で対応する以外の選択肢がありません。

お客様が来ない ⇒ チラシ打とうかな

従業員が足りない ⇒ 募集しようかな

クレームが多い ⇒ 扱う商品変えようかな

一つひとつのリアクションは間違っていないかもしれません、その状況で一番良いと思った対応をしたんだと思いますが「リアクション」は、どこまで行っても「所詮はリアクション」でしかありません。

何かが起こった事に対して、ただ反応しているだけです。

例えばオセロゲーム。

売り始める事をゴールに設定した人は、昨日オセロを初めて覚えて「誰かオレとオセロやろーぜ!」みたいな人、とにかく誰かとオセロをするって事をゴールにした人と同じです。

オセロする事がゴールなので、ゲーム展開に戦略まではなく、相手の黒であなたの白がひっくり返されたら、その時一番多く白に反転させられる場所にコマを置き返すという行動を繰り返します。

コマを置くごとに形勢が逆転し、一見スリリングで楽しいんですが、先は見えないし最後はどうなるのか本人もわからないという状態です。

ところがこのオセロゲームに最後の石を置いた盤の状態をイメージして臨む人、要するに「勝つ事」を目標にしている人の試合運びはそれとは全く違ってきます。

対戦相手が一手ごとに新しい不利な状況を作る事は変わりません。

しかし最終的に盤面に自分のコマが多いという状態を目指して試合をする人は、置かれた状況にただリアクションをとるという行動をしません。

何手も先を読み、最後に勝つ為に、一度に5枚返せる場所にはコマを置かず、あえて1枚しか返せない場所に白を置いたりします。

「リアクション」ではなく、「アクション」。

この違いは「自分がどうなりたいか」というビジョンが明確な事、そしてそのビジョンを達成する為に何が必要で何が邪魔かを理解しているかどうかの差です。

同業他社が商品の値下げをしたからあなたも下げる、アルバイトの募集価格を100円上げたからあなたも上げる、クーポンチラシを撒いたからあなたも撒く、これはただ単に同業他社の戦略にあなたが巻き込まれているだけ、誰も喜ばない「身体を張ったリアクション芸」を披露しているだけです。

誰も見てない部屋で「ひとりアツアツおでん対決」をしてるようなモンなんです(笑)

目先の事象に囚われ、それにただ反応するだけの闘い方をしていて、商売という長期戦に勝てるわけがない。

氷河期で絶滅した恐竜を例に出すまでもなく、日々変化する状況・環境に対応・適応する能力がないと滅びを招きます。

停滞は下りのエスカレーターに乗っているようなもの、前に進む為のアクションを採らないと現状維持すら難しいと言われる現代です。

しかし、膝を叩いたら足がビクッと動く条件反射みたいな場当たり的な目先の対応ではなく、あなたが理想とする状態のビジョンを持って、それを達成する為に必要な舵取りを行う事が商売では重要です。

ビジョンやミッションを持って商売に臨むと、目先の小さな流れに足をすくわれる事が激減します。

高くても喜んであなたから買って下さる商売をしようと決めてアクションを起こしている人は、ライバルが値下げしても動揺して追随する必要がありませんし、アルバイトが働き甲斐と誇りを感じる職場作りをすると決めてアクションを起こしている人は、ライバルがアルバイトの募集価格を上げてもうろたえる必要はありませんし、実際に求人に困る事はありません。

何故なら、あなたの商品は値段の安さで選ばれていませんし、あなたと一緒に働く事は時給以上の価値を与えているという事を、あなた自身が知っているからです。

燃えてから火を消す「消火」と、そもそも火事を起こさない「防火」

病気になって病院に駆け込む「治療」と、そもそも病気にならない「予防」

商売においても、どっちが良い状態かは分かりますよね。

これが出来るのは、あなたが商売で手に入れたい理想の状態である「ビジョン」を持ち、それを達成する為のアクションを、日々の商売に落とし込んでいるからです。

設計図の無い家作りや、航海図の無い船旅に付き合うような奇特な人はいませんよね。

商売もしかり、場当たり的な商売に付き合いたいと思うお客様や従業員なんて居ないんですよね、何より経営者であるあなたがツラいと思います。

商売を「始める事」は誰でも出来るんです、小金持ってりゃホント誰でも参加出来ます。

けど続かない、商売を「始める事」をゴールにしてる人は見事なまでに続きません。

商売を始めるのであれば、生涯ずっと「売り続ける事」をイメージして行動しましょう。