安易な商品ラインナップ変更は、お客様の質と量を変えてしまう

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どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。

私達商売人は、少しでもお客様の購入対象となるように、または少しでも見込み客が増えるようにと、極力間口を広くしようとしてしまいがちになります。

対象年齢を広げ、性別を超え、趣味嗜好を出来るだけ広範囲に据えた商品構成や、集客の為のキャッチコピーを用意した方が、お客様となり得る対象人口が増えると思っています。

目次

 お客様を増やす為のアクションが抱える、顧客離れの危険性

確かにそれは間違いではありません、例えばティーン向けの服を売っている店がスーツを置けば、社会人も来店や購入の対象になりますし、ユニセックスな商品ラインナップを用意すれば男女問わずお客様になります。喫茶店が軽食ではない本気の食事を出せば、夕食時間帯に晩御飯を食べに来る人は増えるでしょう。

より多くの人を対象に商売が出来るのですから、結果的にそれで売上や利益が上がるのでしたら商売としては大いに結構な話だと思います。

しかし、ここで忘れないで頂きたいのは、対象を広げた事であなたの前から去ってしまった人もそこにはいるという事です。

ティーン向けの服を売っている店がスーツを置けば、社会人のお客様は増えるかもしれませんが、ティーンウェア専門店だった雰囲気が好きだった一定数は離れていきます。ユニセックスな商品ラインナップを用意すれば、男女問わずお客様になりますが、ガーリーなラインナップが気に入っていた一定数は離れていきます。喫茶店で本気の食事を出せば、夕食時間帯に晩御飯を食べに来る人は増えますが、ファミレスみたいになったお店の雰囲気が嫌だと思う一定数は離れていきます。

間口を広げ、結果的にお客様が一割増えたとしても、それは単純に広げた対象分の新しいお客様が一割くっついたのではなく、古いお客様が二割減って新しいお客様が三割増えたのかもしれないという事です。

私は煙草を吸いますので、たまに行く喫茶店がある日突然全面禁煙になれば、少なくとも一人の時にその店でコーヒーを飲む事はなくなりますが、嫌煙家の誰かはその店を新しい選択肢に加えるかもしれませんよね、要はそういう事なんです。

どちらがいいという話ではないんです、売上や利益が増えるのは良い事ですし、それは今までより多くのお客様が喜んでくれたという結果でもあります。

しかし、それは単純に新しいお客様がプラスされたんじゃないという事実、世間で言う「客層が変わった」という状態を指すんだという現実を、私達商売人は理解しておく必要があります。

表向きは対象を広げた、商品間口を広げたという、一見シンプルな話になっていますが、そこで実際に行われたのは「あなたが、お客様を選び直した」というアクションです。

もしあなたが「街中の人を全てお客様にしたい」と思い、世界中のありとあらゆるジャンルの商品を並べたお店が出来たとしても、もくろみ通りに街の全員がそのお店で商品を買うようになるかといえば、絶対にそんな事はありません。

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すべてのモノが揃っていたとしても「みんなが行くような、つまらんお店で買い物したくない」という一定数が必ずいるからです。

ストライクゾーンを広げ続ければ、最終的には投げる球全てがストライクになるのかと言えば、それはあり得ないという事なんですね。

 お店が変われば、お客様の質は変わる

繰り返しますが、どちらがいいという話ではないんです。

ただ、商品の間口は広げれば広げるだけ、狭かった時の「専門性」は薄れていきます。

広がった間口を気に入ってくれる人がいるのと同様に、薄れる専門性を理由に離れていくお客様もいらっしゃる、という現実があります。

結果的に、売上や利益が上がる範囲であれば大きな問題は無いのですが、新しいお客様と逃げるお客様の推移をよく見ておかないと、万一それで売上が増えなかった時に混乱するのはあなたです。

今まで1ジャンルの商品だけを扱っていたのを、10ジャンルに増やしてはみたけど売り上げは伸びない。そうなった時に、1ジャンルの商品を扱っていた時の感覚でお店の舵取りをしようとしても、上手くはいかなくなっています。

1ジャンル商品時代のコアなファンが抜け、10ジャンル商品時代のファンが同じ数入った、お客様の一部が入れ替わっているんだから当然です。

単純に、「売上が変わらない イコール お客様が増えも減りもしなかった。さあ困ったな」と、上っ面の数字だけを見てしまうと、この先の軌道修正が難しくなります。

お店が変われば、お客様の質も変わる。

お店の大改装なんかしなくても、商品のラインナップや価格、従業員の接客方法を変えただけで、そういった「変質」は充分に起こり得るという事です。

 間違って上客・良客・信者客を手放さない為に、経営者ができること

お客様は100%自分の意思でお店を選びますが、選ぶ為の条件を提示しているのは「常にあなた」だという事は知っておきましょう。

お店の方針が変われば、あなたの「お客様」を形作る構成要素は、必ずその「量」だけでなく「質」も変わります。

どういうお客様を呼びたいのか、どういうお客様は離れて欲しくないのか、どういうお客様には来て欲しくないのか。これらは全て、あなたがこの先「何を、どう売るか」という選択の結果だという事実は忘れないようにしたいですね。

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