どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。

営業の現場や、マーケティングの話をする時などに、よく出てくる言葉があります。

「商品を売ろうとするな、自分を売れ!」みたいなヤツです。

お客様にゴリゴリと自己アピールしろって事ではありません(笑)

お客様にパーソナリティを自己開示して、最終的に自分の事を好きになってもらえ、信頼してもらえという意味合いです。

一般消費者として自分自身の過去を振り返って頂くとわかりますが、人は嫌いな人からモノを買いたいとは思いません。

死ぬ程欲しい商品が、死ぬ程嫌いなオッサンが経営しているお店にしか無いというのなら買うかもしれませんが(笑)あえてそのオッサンから買いたい理由なんて無いはずです。

これは嫌いな人との接触を避けたいからという理由だけではなく、購入する事で相手に「いい思い」をさせたく無いという気持ちも働きます。

人間は、どうせなら自分が好きな、自分がよく知っている、自分が好意を持つ相手からモノを買おうと思うわけです。

ただ単に好意がある・好感が持てるというだけではなく、それに「信頼」が伴なうようになると、値段もさほど気にならなくなってきます。

「信頼している人」というフィルターを通して提示された物は、「信者」にとっては全て「いいモノ」です。

いつもバツグンに旨い肴を出してくれる「信頼できる居酒屋」の大将が、「今日入ったサンマは最高に旨いで」と言えば、きっとあなたは注文するでしょう。

まさかそこで「ほな念の為に味見させてや」なんて言いませんよね(笑)

いつも体調の相談に乗って貰ってる「信頼できるドラッグストア」の薬剤師さんが、「すっごい栄養ドリンクが入荷したんよ」と言えば、きっとあなたは購入するでしょう。

信頼するその人が勧めてくれるものは、「信頼するその人が勧めてくれる」から「いいモノ」と感じるんです。

さて、あなたが仕事をする相手であるお客様から信頼まで得られれば、あなたの仕事も安泰です。

安泰なのですが、普通はいきなり信頼などされません。

信頼を得るまでには、まず相手に好意を持って貰わなくてはなりません。

そして、好かれるに至る前に必ず通る過程があるのです。

それは「あなたに興味をもってもらう」という事です。

興味 ⇒ 好意 ⇒ 信頼

この感情の流れで、人は人との人間関係を築いていきます。

「あなたを売る」という事は、もちろん最終的にあなたから商品を買うという事を指します。

しかしその為には、先ず「あなたという存在」に興味を持ってもらわなくては何も始まらないんです。

ところが「興味を持つ」というのは、必ずしも「好き」に繋がるわけではありません。

結果的に、残念ですが「好きじゃない」という判断になる事だってあります。

しかし、そんな事はこの時点で大きな問題ではありません。

まずは「他とは違うモノ」をお客に提示して、相手の関心を自分に向ける必要があるわけです。

・変なモノ

・可愛いモノ

・赤いモノ

・高いモノ

何でもいいんです、相手が「ン?」と感じる事、これこそがあなたに対して「心が動き出す瞬間」なんです。

人間の感情を振り子に例えてみましょう。

振り子が右側に最大に振れた状態を「好き」という感情だとします。

もう一方、左側には「嫌い」という対極の感情があります。

「好き」と「嫌い」のちょうど間に位置するもの、それは何でしょう?

「普通?」いえいえ違います。

それは

「どっちでもいい」

「何とも思わない」

という感情です。

感情と書きましたが、こんなものは感情でも何でもないんです。

無感情、興味がない状態です。

チラシやテレビCMをぼんやりながめていても、全く記憶に残っていないって事がよくあると思いますが、この「販促物が全くお客の心に響かない」という状態は正にこれです。

無感情、興味が無いという状態では、人の心も身体も全く動きません。

これはある意味、「嫌い」よりも悪い状態です、最悪なんです。

人間は感情の生き物です。

人を行動させるには、先ず相手の感情を動かさなくてはなりません。

いわゆる「喜怒哀楽」というもの。

喜び、怒り、哀しみ、楽しみ、これはそれぞれが「好き」に変化するきっかけとなります。

その度合い、平常心との落差が大きければ大きいほど、心の揺れが大きくなり、相手の心が掴みやすくなります。

「微笑む」より「爆笑」、「イラッとくる」より「激怒」という方が、より印象強く心に刻まれるという事実は誰にでも想像できると思います。

怒りのような負の感情が好きに結びつくのか、商売に転化できるのかと疑問に思うかもしれませんが、もちろん可能です。

例えば、お客さんが現在騙されているという事実を教えてあげる事ができます。

自分のライバルや業界自体が当たり前のようにしている事だけど、お客様がほとんど知らないであろう事実を教えた上で、業界での慣例からの決別宣言をするという方法。

他社の製品は安く見えるけど、実は購入後の保守費が高い

⇒ 当社は購入時価格に保守費まで含まれています

実はこの業界では紹介マージンをあらかじめ価格に10%上乗せしている

⇒ 当社では一切頂きません

などなど、ライバルや業界への怒りを煽り、同時に自分を「正義の味方」にしてしまう事は出来ます。

もちろん正義の味方になる以上、そこで掲げた公約は死守しなくてはなりませんが、お客にとってこの事実が衝撃的であれば、あなたはいきなり興味も好意もすっ飛ばして信頼や敬意を獲得する可能性もあります。

あなたの集客活動、販促活動が、お客様の振り子を動かしているのかを常に確認しながらアクションしましょう。

振り子が揺れない活動なんて、やっていないのと同じですよ。