お客様の満足感を維持出来ない、過度の集客を見直そう

お客様の満足感を維持出来ない、過度の集客を見直そう

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媒体はなんであれ、過去に何度か広告宣伝を行っていれば、一度そのメディアで宣伝をすれば、だいたいどのくらいの反応が得られるかという皮算用は可能です。同じ条件、同じ金額をかけて宣伝するのであれば、一人でも多くの見込み客を集めたいと誰もが願うでしょうが、高い反応が必ずしも良い結果を招くとは限らないという事実には、意外と気付いていない経営者さんが多いという現実があります。

目次

集客は商売のゴールではない

そもそも宣伝費なんて、使わないで済むならそれに越した事はありませんよね。お店がリピーターで溢れ、お客様が新しいお客様を連れてきて下さる商環境を構築出来れば、販促費はゼロ円で万々歳なはずです。ところが現実にはお客様の定着が思わしくなかったり、新しいお店をオープンさせたりと、様々な事情で広告宣伝を行わざるを得ない状況があります。

せっかく限りある販促コストを使って宣伝するわけですから、少しでも見込み客の反応が高くなるようあれこれと策を練るのですが、ここで私達経営者が忘れてしまいがちになるのは「一体何の為の集客なのか」という事です。お客様を集める事に意識が集中すると、まるでメディアでお客様を集める事がゴールであるかのような錯覚に陥りますが、もちろんこの感覚は間違いです。

集客は間違っても商売のゴールなどではありません。宣伝を見て来店して下さったお客様を、お店が持つ全てのポテンシャルを発揮して応対し、一見さんをリピーターやヘビーユーザーに育て利益を得る事、それが私達商売人の仕事です。限られた商圏で、同じお客様が喜んで何度もお金を払って下さる環境を構築する事が目的なんです。

二ヶ月限定で海の家を営業するのであれば別に構いません、期間中に一回だけでも来て頂く事だけを考えて、とにかく二ヶ月の間はガンガンに露出すればいいのかもしれません。しかし、大多数のお店はそうではありませんよね。宣伝を見てやってくる見込み客には、一人残らず次回来店につながるような最高のパフォーマンスを提供する必要があるわけです。

ところが、特に大々的に広告を打ち出した時はそうですが、その意識を集客のみにフォーカスしてしまいがちになります。何人来店するのか、いくら売り上げるのか、まるで広告投入日の売上が全てかのように意識がそこに集中してしまいます。わざわざお金を払って広告宣伝を行うわけですから、広告の反応を気にするのは当然です。何なら行列が出来てお祭り騒ぎになるくらい集客出来ればという心情も理解出来ます。

しかし、いつも以上にお客様が来店する事が原因でトラブルが起きてしまうと、本来なら次回につながるかもしれなかったお客様を、一見さんのままで帰してしまう事になってしまいます。そしてそのお客様の一定数は、次にあなたの宣伝を眼にしても、前回の良くない記憶を思い出して二度と行くまいと考えます。いつも以上にお客様が来店する事が原因で、本来でしたらリピーターになるかもしれなかったお客様が二度と来店しなくなる、この時お店では何が起こっているのでしょう。

置き去りにされるサービス

いつも以上にお客様が来店する事で多発する売り手側のトラブルとは、人的サービス、すなわち接客上の問題です。例えば、お客様いっぱい来るから商品を切らさないように用意する、これは売り手であれば誰もが最低限注意するであろう事だと思います。チラシを折り込むのでお客様がたくさん来店する、商品ストックも最大に引き上げて売り切れだけは避けよう、商品を目当てにお客様は来店しますので当然の対応です。

ところが接客対応は、忙しいからといって接客時間を短縮したり出来ません。早口でいらっしゃいませと言ったり、適当に商品説明をはしょったり出来る性質のものではないんです。にもかかわらず、チラシを打つなど明らかにお客様が増えると予想出来る状況に合わせて、具体的な接客対策を用意しているお店は意外な程少ないんです。しかもその代りにどのような対応しているのかと言うと、多くの場合はお客様を「捌く」という意識だけで接客に専念し出します。

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レジ前に山積みした商品をレジに通すだけで完結する、スーパーマーケット型の営業形態でしたら影響はまだ低いでしょうが、販売までの間に対面での応対が必要なサービス提供型の業種や、グランドオープンでオペレーションに慣れていない新人が多い場合は、その影響がモロに出ます。商品在庫だけは最大売り上げを想定するのに、人的サービスに関しては実質、気合と根性とテンションだけで乗り切ろうとします。よく目にするのは以下のような状況です。

・お客様が多く来店する事で単純に増える「お待たせ時間」にどう対応するのかがノープラン、または「スピーディーに対応する」程度にしか考えておらず、並んでイラついているお客様に声をかける事すら行われない。

・接客を担当する従業員の「他のお客様を、お待たせないようにしないと」という気持ちだけが先走り、焦ったりテンパったりした状態で目の前のお客様を接客するが、具体的な解決策は無いので結局目の前のお客様を、通常より雑にあしらう事で回転を上げようとする。

・新商品や、新店のオープンの為に広告を打ったので、只でさえオペレーションに不慣れな従業員がわんさかいるのに、それを充分にフォローし切れるだけのベテランを配置していない。結果的に新人、ベテラン、お客様、店内にいるすべての人が殺気立っている。

分不相応にお客様を集め過ぎない勇気

広告が入った忙しい一日を乗り切り、閉店後に「いやぁ忙しかったね、頑張ったね、売上新記録だね」と、おかしな達成感でハイタッチでもしてその日をおしまいにしてしまいがちですが、そんな頑張りには何の意味もありません。意味が無いどころか、その忙しさと引き換えに無くしたものについて冷静に考えてみる機会が必要なのかもしれません。

集客の目的はあくまでもリピートにつなげる事、お店が出来る最高のパフォーマンスを披露して次回の来店を促す事です。売り手の勝手なお祭りに付き合わせる事では決してありません。接客の質や内容、オペレーションに無理が出ない限界を知った上で来客数をコントロールしないと、目先の売り上げの為に大切なリピーターの芽を摘んでしまう事になります。来客数に見合った接客パフォーマンスが出来ないのであれば、パフォーマンスに見合った来客数に抑えるという、分不相応にお客様を集め過ぎない勇気も必要だという事です。

お客様の数は有限ですよね。お店の雑な応対が原因でリピーター候補から一度ドロップしてしまったら、かなりの高確率で次はもう無いんです。リピートがあったとしても、そのお客様は厳密には私達が望むリピーターではなく、チラシでお得な情報を見つけた時にだけやってくる、永遠の一見さんに変身してしまっています。

お店のパフォーマンスを発揮できない状況で、お客様を集めてはならない

広告の反応を高めて集客の精度を上げる作業はとても重要です。貴重な広告宣伝費をムダにする事なく、同じ金額の中で最大限お客様を呼び込む必要はあります。しかしそれが結果的に、お客様のリピーター化を阻止しているかのようなアクションにつながっているのなら本末転倒です。言葉は悪いですが、狭い釣堀で餌という名の毒をまいて魚をおびき寄せているのと何ら変わらない状況だと言えるでしょう。

来店数と受け入れ態勢がマッチしていないのであれば、どちらかを調整する必要があります。人的サービスの質を最低限でもキープできる受け入れ態勢を作り、万全の体制でお迎えするのは必須です。例えば広告配布エリアを小分けして日をずらしてチラシを折り込む、広告の内容そのものを変える、やり方はいくらでもあります。要はせっかく来店して下さったお客様を次につなげる環境が作れないのなら、そこに貴重なお客様を流し込むなという事です。

集客プロモーションは、来店したお客様の満足度は死守するというスタンスで行いましょうお客様がリピートしてはじめて、お店とお客様の長いお付き合いはスタート地点に立つという事を忘れないでください。

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