世界一カンタンな経営理念、ミッションの作り方
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どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。
私はこれから商売を始める方々に、経営理念やミッションステートメント、ブランドステートメントにあたるものを最初に決めましょう、という話をよくします。
あ、企業理念でも社是でも言い方は何でもいいんですよ(笑)使っていてシックリくる言葉を選んで頂ければ、タイトルなんでどうでもいいです。
けどですね、理念やミッションを決めましょうと言うと、けっこう「えっ!?」って反応をされることが多いんですよね。
「こんなに早くですか?」とか「個人事業主でもですか?」とか「そんなモン必要なんですか?」みたいな反応です。
目次
経営理念やミッションは商売に必要なのか
理念やミッションと聞いて、「大企業が組織統制の為に使っている、大げさなお題目」的なイメージを持ってる人って意外に多いです。
あと「社外向けにカッコいいこと謳ってるだけのもの」とか「毎日朝礼で唱和させられてたアレね」みたいなね(笑)キレイゴトいっぱい書いてるけど誰も守ってませんよ~!みたいなイメージ。
ぶっちゃけ、私にもそう見える企業さんの理念は少なくありません(笑)誰も実践してない理念なんかサッサと止めたらええのにってホントに思います。
商売をする、お金を稼ぐ上で、理念やミッションは必要なものなのかと問われれば、私の答えは決まっています、ノーです。
そんなもの無くても商売は出来ますし、お金も稼げます。
しかし、お客様を相手に商売を「永く続けるつもり」なら、あったほうが絶対にいいです。
今日は世界一カンタンな、しかも世界一実践しやすい経営理念やミッションの作り方についてお話します。
シンプルな行動指針が理念やミッションの軸になる
まず、あなたの頭の中にある理念やミッションを一回全部忘れましょう。
有名企業の理念や前職でお世話になった企業のもの、堅苦しくて抽象的な他社さんが作った理念を、頭の中からキレイに一回消し去った上で、ここからの話をお読みください。
経営理念とはいったい何なのでしょう。
これは商売人である私たちがする「お客様との約束」のことです。
経営理念やミッション作りは、まずお客様との約束を決めることからスタートします。
たとえば私が来月、ラーメン屋「小池さん」を開業するとします。
であれば「来店したお客様にはゼッタイに『おいしい』と言わせるくらい、味に妥協しません」とか「お帰りの際に『ありがとう』って言ってもらえるように、心のこもった接客をします」みたいなことが約束出来ますよね。
これを仮に【1】とします。
次に「その約束を果たして、最終的にどういう状態になりたいのか」を思い描いてください。
ラーメン屋「小池さん」であれば「末永くリピーターに愛され、最後は子供や孫まで連れてくる常連様に囲まれている」だとか「チェーン展開して、県内で一番支持されるラーメン屋になる」だとか。
これを仮に【2】とします。
これで、お店はお客様に何を約束出来るのか【1】と、最終的にどうなりたいのか【2】が決まりました。
ハイ、これが経営理念、ミッションの全パーツです(笑)
もう少し続けますね。
ご覧頂くとわかりますが、あなたのお店が【2】の状態になる為には、あなたのお店では日々【1】の達成が求められますよね。
【1】の積み重ねで【2】が訪れるわけですから、【1】無くして【2】はナイわけです。
従って、あなた自身はもちろん、あなたのお店で働くすべてのスタッフにとって、【1】は『商売にまつわるすべての行動指針』ということになります。
ラーメン屋「小池さん」であれば「お客様に『おいしい』と言わせる」ことと「お客様に『ありがとう』って言ってもらえるような接客をする」ことが、全スタッフの行動指針になります。
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とてもシンプルですよね。
毎日の営業を通して、全スタッフがお客様からの「おいしい」と「ありがとう」をもらうことだけを考えて行動する、お店の価値基準のすべてが行動指針によって判断される。
それがラーメン屋「小池さん」の経営理念であり、ミッションステートメントになるのなら、想像していたよりカンタンで実践的なものだと思いませんか?理念やミッションって。
カッコいいだけのクソ理念は要らない!人が考え・動き・活きる言葉で商売を語ろう
こうして完成した経営理念やミッションの文面は、今まで見てきた他社さんのとはずいぶん雰囲気の違った仕上がりになっていると思います。
何とも表現が具体的過ぎて生々しいというか、カッコよくないというか(笑)
けどね、それでいいんです!
崇高で抽象的な表現に変えたり、カッコいい言い回しに変えたりする必要ありません。
というか、むしろそういうことはしない方がいいです、どストレートだからいい。
経営者以下、すべての従業員が理念やミッションに沿って、日々考え行動してもらうことが作成の目的なので、読んでストンと腑に落ちないものは意味がないんですよね。
硬かったり遠まわしだったり、抽象的だったり体裁だけよかったり、そういう「よそ行き」の言葉では伝わりにくい。
もっと生々しく、スタッフの心に響く言葉で仕上げてください。
カッコいいだけのクソ企業理念は必要ありません、逆に害悪です。
道具として機能する、生きた言葉で語りましょう。
永くお客様に愛される商売がしたいのなら、経営理念やミッションを機能させよう
最初に私は、理念やミッションがなくても商売はできると言いました。
無いほうがマシ、みたいな形骸化した企業理念を振りかざしている企業さんも山ほど知っています。
それでも私が、商売を「永く続けるつもり」なら、理念やミッションはあったほうが絶対にいいと断言する理由は、個人であれ組織であれの活動がブレにくくなるからです。
景気の良し悪しだけでなく、商売を続けると様々な状況に直面しますが、目先の状況にとらわれて舵取りや対応を誤ることもあると思います。
忙しいからという理由で接客をないがしろにしたり、コストコントロールのしわ寄せがお客様に行ったり。
本来の目的を見失って流されるか、道をそれる前に気付いて立ち返れるか、その灯台になるものが経営理念やミッションです。
個人事業主として、ひとりで商売をしていても方向を見失いそうになるのに、スタッフが複数いるのなら尚のことです。
迷う前にゴールを確認でき、目的を確認でき、行動指針を確認できるツール、それが経営理念やミッションステートメント、ブランドステートメントにあたるものです。
だからこそ、ストンと腑落ちするわかりやすい言葉を使い、いつでも原点として立ち返ることの出来るシンプルなものじゃないと、理念やミッションは充分に機能しないんです。
もしあなたが、永くお客様に愛される商売をしたいのであれば、まず行動指針となる経営理念を考えてみましょう。
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