安売りという刺激的なプロモーションに頼る商売から脱却しよう

刺激的なプロモーションに頼る商売から脱却しよう

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人は刺激に反応します。おなかが空いた時のカレーの匂い、初めての海外旅行、息もつかせぬアクション映画、写真集の中にたった一枚だけある極彩色の風景、突然聞こえる悲鳴など、好みや程度は人それぞれですが「今までと違う何か」を新鮮に感じます。企業の集客や販促活動においても、より刺激的であろうとして様々な方法が採用されていますが、実は刺激に頼って集客を続ける事は組織の疲弊を招きます。

目次

低価格戦略が飽きられる理由

見慣れたもの、聞き慣れたもの、言い慣れたもの、それが好ましいモノでも不快なモノでも、いつもと違う何かが五感を刺激した時に、人はそれに反応します。商品宣伝においても、お客様の反応が少しでも獲れるよう、あの手この手で刺激を提供しようとします。刺激的なキャッチコピー、刺激的な色使い、刺激的なレイアウト、刺激的な特典、刺激的な価格、刺激的な期間限定、一人でも多くのお客様に届けとばかりに打ち出します。

最初はもくろみ通りの反応が獲れるかもしれません。しかし、回を重ねるごとにその反応は、必ず落ちていきます。なぜかと言うと、私達人間はありとあらゆる外的刺激に、良くも悪くも適応し慣れていくからです。

そもそも、今までと違うモノを提示された事で人間は刺激を感じ、それに反応しているわけですから、同じものを2回3回と見せられたら感覚は徐々に慣れてしまい、やがて刺激は感じなくなってきますよね。カレー屋でアルバイトを始めれば、勤務初日にはあれだけ感じてた店内のスパイス臭もやがて気にならなくなりますし、仕事で毎月海外に行くようになれば、パスポートを取った頃の高揚感は得られないでしょう。いつもは1000円の商品が600円で売られていれば、最初は「安ッ!!」と思うでしょうが、何度も続くといつも600円だと感じ始めます。

こうなるとありがたみもへったくれもありません。牛丼屋の低価格競争や、ミスドの全品100円ドーナツが非常にわかりやすい例です。初めて「牛丼280円!」「ドーナツ全品100円!」というキャンペーンを目にした時の印象と、今受け取る印象は明らかに違いますよね。最初は刺激的だった低価格キャンペーンも、同じ事を繰り返しているとそれがデフォルトに近い感覚となり、最終的には本来の定価を高いと感じ始めるようになります。安売り価格を「安い」と思うより、定価を「高い」と我々消費者が感じ出すまでキャンペーンを続けたらおしまいです。消費者はお店の位置付けを「安い時だけ買いに行くお店」と認識してしまいます、これでは本末転倒なんです。

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刺激は必ず麻痺する

競合他社商品に埋もれない為に、お客様に存在を気付かせる為の刺激を用意する。その発想は間違いではありませんし、誰にも気付かれない地味な宣伝を垂れ流すくらいならやるべきだと思います。しかしその刺激は、あくまでも集客の窓口としてだけ使わないと意味がありません。意味が無いというより、自分の首を絞める行為につながります。売り手が用意した刺激的なキャンペーンや販促POPに心を奪われた人が、次には商品やサービスそのものに心を奪われていくような策まで用意してから臨まないと、いつまでも刺激に頼り続ける事になってしまいます。その先にあるのはジリ貧です。

刺激だけで集客が完了すると思っている事業者は、その刺激を強くする事でしかお客様をつなぎ止められなくなります。お客様を踊らせ続ける為に、今より大きな音で太鼓を叩き続けようとします。趣旨を逸脱してしまいそうなキャッチコピーで煽り、原価ギリギリまで値を下げ、期間限定キャンペーンを毎月・毎週行うようになります。

しかし、それには限界があります。煽れる言葉はやがて尽き果て、下げられる価格にも限界が来ます。限界が来て、事業者が刺激という太鼓を叩く事を止めた時、お客は踊りを止め、事業者の前から去っていきます。何故なら事業者の魅力は、最初からお店や商品の魅力からではなく、事業者が鳴らす太鼓の音からしか感じさせる事が出来なかったからです。

お客様の五感を刺激し、会社やお店の商品に視線を集める為のアクションは必要です。しかし、そのドキドキは永遠には続かないという事を理解して、関係が永続する「次のステップ」に繋がる仕組みを用意した上で取り組みましょう。

刺激的な価格も、刺激的な広告も、商品やサービスの価値・魅力を伝える為のツカミとしての位置付け程度に考えて発信しないと、いつの間にかお店の周りには、安い時だけ現れるお客様や、大枚はたいて広告した時だけやってくるお客様しかいなくなります。それって、とてもリスキーな事です。

集客は商売のスタート地点でしかない

集客は商売のゴールではありませんよね。はじめて来店されたお客様が商品やサービスを気に入り、リピートして頂ける状況を作る為に私達は商売をしているはずです。どうすれば値段や派手なチラシで煽らなくてもお客様がリピートしてくれるようになるのか、という仕組みを考える事が商売人の仕事です。刺激いっぱいの「集客」は、その仕組みのごく一部、入口部分でしかないという事を忘れないようにしましょう。お客様のリピートが商売のゴールなら、刺激だけを餌にゴールテープを切らせる戦略は極めて非合理なんですね。

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