お客様の口コミに潜む「印象のダークサイド」を知ろう

口コミの「ダークサイド」を知ろう

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「商品やお店の良さが、口コミで広まればいいな」とは、おそらく全ての商売人が願っている事だと思います。良質の商品やサービスが評価され、広告宣伝などを行わなくても既存のお客様が新しいお客様を連れてくるような連鎖反応が起これば、いよいよあなたの商売は「安泰」と言ってもいい状態に入ります。口コミを起こす方法を論理立てて解説した本は、既に何冊も出版されているくらい関心の高いジャンルですので、今回は口コミされるまでに処理しておく必要のある「印象のダークサイドを生む相対差」についての話をしたいと思います。

目次

お客様にお店の「ウリ」が伝わらない理由

例えば、あなたが一人で近所の定食屋さんに行ったとします。お店に滞在している間に感じた事が、以下の内容だったとしましょう。

・すごく感じのいい店員さんに「いらっしゃいませ」と、目を見て言われた。うれしい。
・注文をすぐに聞きに来てくれた。感じイイ。
・注文したとんかつ定食が来るのに20分もかかった。遅い。
・とんかつはとても美味しい、満足。
・トイレ借りたら、ちょっと汚なかった。ヤダなぁ。
・おつりが何故か100円多かった。ラッキー。

誰にでも起こり得る一連の流れですよね。さて後日、友達とその話題になり「あの店どうだった?」と質問された時に、あなたは何と言うでしょうか。これまたいろんな感想が出ると思います。

「うん、まぁまぁ旨かったよ」
「メッチャ待たされた!注文入ってから豚絞めてんのか!?って思った」
「店員さん、いい!」
「トイレ汚いんでビックリした」

さて当たり前の事ですが、あなたをはじめ、お客様はミシュランの覆面調査員ではありませんよね。評価やコメントにガイドラインがあるわけでもなく、その時感じた事を「たまたま気になった」順番で、そのまんま誰かに伝えます。

20分待たされた事が気にならない人は、単純に「とんかつ旨い」とだけコメントするでしょうし、少ない休憩時間で食事をとろうとしていたなら、20分という待ち時間は相当ツラいと感じるでしょう。最初の「いらっしゃいませ」の一言で愛想のいい店員さんに心を射抜かれたなら、20分の待ち時間は店員さんを眺めていたかもしれませんし、潔癖症や、たとえそこまでではなくても「飲食店のトイレが汚いのだけはダメだ」と思っている人は、味うんぬんよりも衛生状態のマイナスが気になるでしょう。

お店にとってのプラス要因でもマイナス要因でも、より強い印象を与えた事から順番に、お客様は誰かにしゃべり出すわけです。とんかつが圧倒的に美味しかったら、20分待ちは気にならないかもしれません。むしろ「注文した商品が出て来るのは遅いけど、待つ甲斐あるよ、メッチャ旨い!」と、肯定的に伝えるかもしれませんよね。並み程度の美味しさでも、他に気になるところが無ければ「まぁ普通に旨かった」くらいは言うでしょう。

ところが、圧倒的なプラスポイントが無い状況で、些細なマイナスポイントがあれば、マイナスポイントから口コミされていきます。並み程度の美味しさで20分待たされたら「メッチャ遅い店」と言われる可能性があるわけです。

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お店が意識していない、または重要視していないような「ちっぽけな」マイナスポイントは、お客様が自分から言いふらす事はありません。「スゲー旨かった」「スゲー腹立った」みたいな、人に言いふらしたくなるようなエモーショナルな事件ではないので、自発的に提供する話のネタとしては成立し難いからです。しかし、人に感想を尋ねられたら必ず口にします。それしか「話すネタ」が無いし、印象に残っていないから、会話を成立させる為にそういう話の流れを組んでしまうんです。

先程も書きましたが、お客様はミシュラン覆面調査員ではありません。公平にお店の状態をチェックして誰かに伝える義務など一切ありませんから、自慢のとんかつの味を詳細に広めてはくれません。店の印象として、結果的に小言だけを聞かされた友達には「注文した商品が遅い、待たされる店」という情報だけが伝わる事になるわけです。

実は、お店のウリや「強みを伸ばす」のと同じくらい重要な「弱みの無効化・無力化」

売り手である私達商売人は、商品の魅力そのものや、セールスポイントとなる「強み」に意識を向けて販促活動を行っていると思います。しかし、あなたが気にもとめてないような些細なマイナス要因が、意外にもあなたの商売の妨げになっている事があるかもしれません。よく「長所を伸ばせ」や「自身のウリを明確にしろ」なんて言われますが、商売をしている全ての人が、圧倒的な商品力やセールスポイントを持っているわけではありませんよね。実際には、お店の外観から従業員の応対、果ては身だしなみや清掃状態まで、小さな「プラスポイントのかけら」をたくさん拾い集めて差別化を図り、ひしめく競合の中から選ばれるよう日々努力しているわけです。

あなたの商売の「ウリ」では無い部分を、お客様の視点で観察してみましょう。気付かず放置している小さなマイナスポイントが、せっかく拾い集めた「プラスポイントのかけら」の印象を無力化しているかもしれません。お客様にとって圧倒的なプラスポイントを提供出来ているのであれば、ささいなマイナスポイントは無視出来ますが、そうでは無い場合は相対的にマイナス部分が大きな印象を残してしまう事があります。勝手にお客様が宣伝して下さるくらい強烈なウリを持たない多くのお店にとっては、強みやウリを伸ばすアクションと同じくらい、欠点を目立たなくするというネガティブアクションが重要なんですね。マイナスをプラスに転じる努力までは必要ありませんが、マイナスが他のプラスポイントの足を引っ張る状況にはならないよう、オペレーションを見直してみてください。

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