旨いし上手い綾鷹と、上手くないアンケート

どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。

「綾鷹」というペットボトルのお茶があります。

ここ数年テレビCMもやってますんでご存知だと思います、味もなかなかおいしいんです。

実は私、あのCMに感じる違和感がハンパ無いんです。

急須で入れた味に一番近い緑茶をブラインドテストするという一貫したシリーズ構成なんですが、これが極めて巧妙な錯覚を生む仕掛けになっています。

私がCMを目にする度に人生幸朗ヨロシク決まって心の中で突っ込むのは、「急須で入れた味に近いから何やねん」という事です(笑)

このCMは、和食の料理人や舞妓さんなど「緑茶」や「和」とゆかりのある仕事をされている方々を集めては「この中で急須で入れた緑茶にもっとも近いのはどれ?」というアンケートを行います。

当たり前ですが、結果は毎回綾鷹の圧勝!というCM構成です。

綾鷹のペットボトルにもホームページにもこの「急須で入れたような」というフレーズは書かれており、「急須で入れたようなお茶」を目指している事はわかります。

しかし、このCMを初めて観た時の印象を思い出して頂きたいんですが、多くの人はこのアンケート結果がCMの最後に出た時、「へぇ~、綾鷹が一番おいしいんだ」という印象になったと思います。

「急須で入れたお茶」イコール「おいしいお茶」、ではないですよね(笑)

おいしいお茶はどれ?なんて誰も質問していない、なのに最終的な視聴者の印象は「おいしいお茶」になるギミック。

綾鷹、確かにおいしいですよ。

おいしいですけど、もし「この中で一番おいしい緑茶はどれ?」というアンケートをしていたら結果は違うと思いますし、それではCMとして成立しません。

・アンケート対象者が「和」のオーソリティーだという印象を与え、

・急須で入れたお茶というキーワードからから「正統派・伝統的・懐かしい味・お茶の王道」というイメージを連想させ、

・そのアンケート結果が綾鷹の圧勝だったら、

「急須で入れたお茶」イコール「おいしい」イコール「綾鷹」と、私達が「勝手に」そう連想するわけです。

ホンマにズルいヤツらでっせ(笑)

けどメチャメチャ上手い、おいしいという意味で美味いも入れて、なかなかやるな綾鷹、という感じです。

ひしめくペットボトル緑茶のライバル達と競合する中で、綾鷹独自のポジションを獲ったわけです。

今日び、どこのお茶だってそこそこ旨いんですから、ここに活路を見つけた綾鷹はホントに上手いなぁと感心します。

ポジショニング最高、CM上の演出だと割り切ればですが、その見せ方も最高と言っていいかもしれません。

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その一方で、これを演出だと割り切らせずお客様に向けて平気で発信する商売人が世の中にはいます。

お客様アンケートを実施している売り手は少なくありません。

目的は何かを改善する為だったり、その結果を実績としてお客様を呼び込む為だったりします。

アンケートからどんな情報を得て、結果をどう編集し、それをどう発信しようがその売り手次第だとは思いますが、データ収集に協力する人とその情報を受け取る人が疑念を抱く手法は採るべきではありません。

なぜなら、データを提供した人とその情報を受け取る人、この方々はどちらも私達商売人にとっては決して信頼を失ってはならない「お客様」だからです。

添付のリンクにもありますが、明らかにある方向にねじ曲げた結果を出す為だけに存在するアンケートが世の中にはたくさんあります。

お客様から絶大な支持がある事をアンケートで証明したいが為に、誰が書いてもポジティブな結果にしかならないような設問を用意したアンケート、従業員満足度が高い事をアピールしたいが為にネガティブな選択肢を外したアンケート。

売り手はただアンケート結果という数字が欲しいだけかもしれません、「アンケート書いた方には粗品だって渡してるやん」って言う方もいると思います。

けどお客様に趣旨をねじ曲げたアンケートを書かせるくらいなら、普通に集計した結果を改ざん捏造でもした方よっぽどマシ。しちゃダメですが(笑)

売り手であるあなたの振る舞いに「意気に感じて」参加してもらうからお客様へのアンケートは意味がある。

お客様アンケートに参加する事自体が、お客様にとっては立派なイベントになり得るんです。

お客様に何かを伺う、これって貴重なお客様とのコミュニケーションのチャンス、大事な接点です。

お客様をあなたのファンにするせっかくのチャンスを、こういう形で潰しちゃダメです。

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