捨てられたがってるポイントカード

どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。

ポイントプログラムというものがあります。

来店されたお客様に何らかのポイントや特典を与える事によって、再来店や固定客化を促す販促方法です。

ひらたく言えば、メンバーズカード、ショップカード、ポイントカードに代表されるものです。

ポイントカードと言えば、よく目にするのは「●円以上のお買い上げ毎に●ポイント差し上げます」みたいな感じですが、どのお店に行ってもそのテのカードを渡されて、正直ちょっとうんざりしますよね。

私はこのブログで、チラシや名刺の差別化が大事だという話をしていますが、それと同様に「他のお店でもやってるから」と安易に始めたポイントカードをお店で渡しても、そのプログラム内容をまともに確認もされる事無く、ゴミ箱にポイされてしまうモノも多いのではないでしょうか?

どこのお店に行っても渡される、ちょっとうんざり気味のポイントカードですが、やはりお客様の再来店促進や囲い込みには有効なセールスアクションだと言えます。

消費者としていろんなお店で渡されますので、感覚的にはもうとっくに飽和状態です。

「何をいまさら…」という気持ちになる人も多いかと思いますが、プログラムを成功する為にはいくつかの外せないポイントがありますので、今日はそのうちの一つをお話したいと思います。

さてこのポイントプログラム、何故お客様は「使おう」という気持ちになるのでしょう。

理由は大別して二つ、「使う事へのお得感」と「プログラムに参加出来る事への優越感」です。

ここで買い物したら得するという感覚、メンバーとして一般客より優遇されてるという感覚が得られるから、お客様はお店のポイントプログラムに参加するのです。

まずはこのどちらか、または両方をお客様に最大限気付いて頂く事がプログラムへの参加率アップの鍵になります。

お金をかけてカードを準備し、大量に配布しても使って下さるお客様が少ない、要するにリピートに繋がらない理由は、この告知の方法とタイミングがマズいからです。

充分にポイントプログラムのしくみを理解していない状態で、お客様がポイントカードやメンバーズカードを受け取っても、多くの人はそのカードを使ってはくれません。

当たり前ですよね、何がいいんだかわからないんですから(笑)

ありがちなチラシや名刺と同様、「ああ、よくあるヤツね」と、レシートと一緒にクシャッとされてゴミ箱行きです。

「よくあるヤツね」「クシャッ」、それだけで高額な宣伝費・販売促進費が無駄になるのです。

まず、充分な、充分過ぎる程の告知を行わなくてはいけません。

どういう仕組みか、お客様にとってどれだけ有益か、参加しない事がどれだけもったいない事かを徹底的に「事前告知」します。

多くのお店は、この「事前告知」を行わず、ある日突然ポイントプログラムを始めてしまいます。

先週は普通にお会計していたのに、次に来たらお釣りを返しながら店員が早口でカードの説明をして、レシートと一緒に手に握らせる。

「ポイント云々」と早口ながら言ってはいるので、貯まれば何かあるらしい、くらいは誰でも雰囲気でわかります。

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しかし、そういうモノへの先入観が「ウザい」になってる人はプログラムには参加せずカードを捨ててしまいます。

「何かあるらしい」程度の人は、「次に来る事があったら使うかも」くらいの認識にしかなりません。

これでは困るわけです。

そもそも私達商売人がポイントプログラムを行う理由は、売上と来客頻度をコントロールしたいからです。

ポイントが付く購入金額の設定で客単価の向上を狙ったり、他のお店で買えるモノを売っていても「あそこの店で買えばポイントも付いてお得だから」という理由であなたのお店を選んで貰う事が目的のはずです。

「次に来る事があったら使うかも」程度のモチベーションでカードを使われてしまうと、使って頂くメリットが売り手には全くありません。

徹底した「予告」が必要なんです。

半年前からガンガンにメディア露出をするハリウッド大作映画の事前宣伝と同じ感覚だと思ってください。

事前告知を重ね、お客様が参加したいという飢餓感が芽生えてから初めて、告知をし尽くしてから初めて、カード等のツールを手渡すようにしてください。

口頭、ポスター、ディスプレイ、ハンドビル、DM、告知方法は何でも結構です。

告知もせず、ある日突然商品を買ったお客様にお釣りと一緒にカードを握らせるようなウザい配布方法を採っても、誰も喜んでの参加なんてしてくれません。

おまけに、そういうショップに限って、カードには小さな文字でプログラムの説明がビッシリ書かれています。

お客様、活字に飢えてる?ってそんなん誰が読むねん(笑)

そんな中途半端なやり方なら、最初からしないほうがいいです。

ポイントプログラムに限らず、売り手が企画するプロモーションは、「お祭り」と同じです。

徹底した事前告知でお祭りの開催を知らせ境内に集める、みこしを担ぐ人を集める、担いでいる人を見せて自分も担ぎたいと思わせる、この流れが出来ないお祭りはやる意味がありません。

誰も楽しんでないし誰も儲からない、誰の為にやってるんだって話です。

売り手が企画するプロモーションは、何はともあれ事前にお客様の参加意識を高める事、「乗り気にさせる」事が最初にして最大の肝だという事を先ずは覚えておいてください。

こういった店舗プロモーション、実は準備段階で乗り気にさせないといけないモノがもう一つ、そして何より導入当初が一番大変なのですが、その話はまた別の機会で(笑)

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