会員カードプログラムを行う上での注意点
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どもっ!商売力養成コンサルタントの福谷です。
「会員」という形のコミュニティを導入する商売がありますよね。
文字通りの完全会員制、一見さんお断りのクラブなどがそうですし、身近なところではレンタルDVD屋さんの会員、ポイントカードがあるショップなんかもその仲間と言っていいかもしれません。
目次
会員と、お店のコミュニティはイコールではない
会員制を導入する目的は様々です、入会する事自体がお客様にとってステータスだと認識される事を狙ったものもあれば、売り手が一定の基準でお客様の質を維持する為だったり、入会特典によるお得感でお客様を囲い込み、リピートを誘発する為のものなんかもあります。
共通するのは、会員様だけに提供される商品やサービスがあるという事で、会員として登録されないと一切のサービスを受ける事が出来ないものもあります。
そしてほとんどの場合、入会と引き換えにお客様の顧客情報を入手する事が可能です。
このように世の中には様々な「会員さん」がいますし、何らかの会員制度を導入している売り手の多くは、会員の数と質を上げる事にフォーカスし、その増減に一喜一憂します。
登録者を増やせ増やせと躍起になる事業者も少なくないでしょう。
さて、ここで誤解してしまいそうになるんですが、会員制度というのは、私達商売人が理想としている「お客様が商品やサービスに惚れてお店に集まりリピートされる、商売を通じて結果的に形成されるコミュニティ」ではない、という事です。
「会員さん」イコール「リピーター」では無い場合もありますし、場合によっては、イコール「お客様」でも無い場合もあります。
あなたが作ったコミュニティの「会員さん」が、どういう位置付けなのかをきちんと理解して接しないと、会員制度を作ってお客様を囲い込んだつもりが、いつの間にか逃げられてしまう場合があります。
配布のメカニズムで変わる会員の性質と属性
例えば、私がどこかでしゃれおつなバーでもオープンしたとして、メンバーズカード的なモノを用意したとしましょう。
財布に入れてもかっちょいい感じの、それを持っていれば何かお得なサービスを受けられるカードです。
さてこのカード、どういう意図で、どの段階でお客様に配るかによって、カードを持つ方々の「位置付け」が変わってきます。
もしこのカードを、初回来店のお客様に、二回目の来店を誘発させる為に配るとしたら、それと引き換えに得られる顧客リストというのは、厳密にはリピーターのリストではありません。
その時点ではまだリピート実績がありませんので、リピートして欲しいリスト、リピートする可能性があるリストに過ぎません。
もしこのカードを、二回以上来店をして下さっている「既にリピーターとなっている人」に感謝の意味も込めて配るとしたら、意味合いはずいぶん変わってきますよね。
初回の来店でお店を気に入って、実際にリピートして下さったお客様にカード配る事で得られた顧客情報は、100%リピーターのリストです。
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三回目の来店ではじめて配布すれば、その会員さんの属性はさらに濃いものになります。
この二つ、入会のタイミングが少しずれているだけですが、顧客情報としての意味合いは全く違ってきます。
先程も書きましたが、一回目の来店者に入会を勧めるお店の「会員さん」はリピーターではありません。
一度目の「トライアル」に参加しただけで、実際にはリピートしなかったお客様もカウントされて顧客情報としてストックされます。
一度しか来なかったお客様は、入会こそしていますが再来店をしたいという気持ちまでは持てないでいる人達、大雑把に言うと「そんなに気に入ってるワケやないで」という意思表示をした人達の事です。
この方法で得られた「総会員数」は、実際に稼動している会員数とはずいぶん開きがありますし、会員数の多さを誇ったところで大した意味は見出せません。
フェイスブックの友達が5000人いる事を自慢してても、書いた投稿に「いいね!」が10しかもらえないのと同じような状況です(笑)
会員限定のイベントを組んだとしても、全員にDMを送る事自体がコストロスになります。
一度は来店した人達ですので、顧客情報としてすべてが無駄にはなりませんが、費用対効果で見ると、案内の内容によっては実際に「稼動」しているお客様を更に絞り込むという、別の作業を経て案内を送らないとロスが多過ぎるわけです。
その一方、二回目以降の来店で会員になる方は全てリピーターです。
会員となる事で、更なるリピートを誘発する動機付けにもなり得ますし、お客様のロイヤリティを満たす手助けにもなり得ます。
会員限定のイベントを組んでDMを送る事になったとしても、この場合は全員に送る事にも一定の意味が見出せます。
例えば休眠客の呼び起こしなど、一時期よく通ってたけど最近は足が遠のいているというお客様に、再びお店を思い出してもらうという意味はありますよね。
あなたが手に入れたい属性のお客様に合わせた会員プログラムを見つけよう
前者と後者、どちらの会員制がいいかという話ではないんです。
それぞれの業種で合ったモノを採用すればいいと思いますが、売り手としては、自分のコミュニティの「会員さん」が、どういう状況で入会した人達なのかを理解して行動する必要はあるという事です。
会員カードなんて無くても、その店に行く事が生活の一部になってるお客様であふれているお店もコミュニティ、客寄せの為に死ぬ程会員カードをばら撒いたけど実稼動2%くらいというさびしい現実、それでもその2%のお客様にとってはコミュニティなんですね。
私達商売人にとって大事なのは、会員さんの「中身」を錯覚せず、ちゃんと属性を理解しておくという事です。
実はリピーターでも何でもないお客様に向けて「もちろん今週も買いに来てくれますよね!?」みたいなDMが届いても(笑)効果は薄いし販促コストも生かされない、無駄が多いわけです。
あなたが集めた会員さんです、あなた自身がきちんと中身を把握して応対しましょう。
それ以前に、どのタイミングでどういう集め方をすれば、会員さんはあなたにとって一番ありがたいコミュニティになるのかを、きちんとプランしましょう。
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